災害対策委員会

災害対策委員会について

◆委員の構成
 災害対策委員会は、公益社団法人静岡県理学療法士会・公益社団法人静岡県作業療法士会・一般社団法人静岡県言語聴覚士会の3団体の各災害対策担当者から構成されています。
 各士会の災害対策担当者が委員を務めることで、静岡県内のリハビリテーション専門職が連携しながら災害対策活動を行えるよう取り組んでいます。

◆平時の活動
 年度ごとの災害リハビリテーションに関する研修「静岡災害リハビリテーション研修会」「災害リハ支援者養成研修会」の企画・運営や、静岡JRAT(リハビリテーション医、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で構成する「静岡県災害リハビリテーション支援関連団体協議会」)との定期的な合同会議を行っています。

◆災害時の支援活動
 2021年の熱海市伊豆山地区土砂災害発生後、生活不活発病予防のためのリハビリテーション支援を8月3日から9月14日まで避難所にて実施、のべ98名(理学療法士61名、作業療法士35名、言語聴覚士2名。協力施設数:24施設)が現地で活動しました。
 活動内容としては、保健師との巡回、DWAT(災害派遣福祉チーム)と合同での健康体操指導、健康支援チームへの助言、要支援者の身体機能及び生活環境評価、福祉用具選定に関する助言、避難所退所後の訪問リハビリを希望する方のリストアップなどを行いました。


 また、2024年1月1日に発生した能登半島地震の後、静岡JRATの派遣メンバーとして現地で活動する協議会会員のPT・OT・STの後方支援を行いました。現地で支援に従事した会員の活動報告は、こちらのページからご覧下さい。

≫令和6年能登半島地震後の災害リハビリテーション活動報告のページへ

REHUGファシリテーター養成研修・第14回静岡災害リハビリテーション研修会実施報告

 2025年12月13日・14日、静岡県男女共同参画センターにて、熊本JRAT事務局次長の佐藤亮先生をお招きし、REHUGファシリテーター養成研修および第14回静岡災害リハビリテーション研修会を開催しました。

 13日は、当協議会災害対策委員や静岡JRAT役員ら22名が参加し、REHUGの進行と助言を担うファシリテーターの養成を行いました。翌14日は、リハ専門職に加え、医師、介護員、リハ養成校学生など計61名が参加し、REHUGの演習を実施しました。

 REHUGは、支援チームのサポートをする活動本部と県庁内の調整本部に分かれ、支援を受け入れる「受援」と「本部運営」に特化したシミュレーションです。参加者は、ロジスティクスの課題や指揮命令系統の構築を実体験し、組織的な受援体制の重要性を学びました。本演習の修了者は、災害時にロジスティクスを担うJRAT L-スタッフの登録要件を得ることができます。

 当協議会では、災害リハビリテーションの基礎から現場実動、本部運営までを段階的に学ぶ包括的な学習システムを構築しています。広域災害が予想される本県では、地域のリハ専門職全体で支える「顔の見える関係性」が迅速な支援の要となります。

 今後も、より多くの会員が災害を「自分ごと」として捉え、共に研鑽できるコミュニティの拡大を推進してまいります。今後も、リハ専門職の皆様のご参加を心よりお待ちしております。

令和7年度災害リハ支援者養成研修会 実施報告

 2025年7月26日(土)に静岡県男女共同参画センターにて災害リハ支援者養成研修会を開催しました。受講者は54名で、PT・OT・STに加え、医師、看護師、リハ養成校学生といったリハ専門職以外の参加がありました。なお今回は、各圏域の広域支援センターの責任者や代理の方々を受講招待し、地域リハビリテーションの中核を担うリハ専門職の方々と顔の見える関係を構築する機会ともなりました。

 研修内容は、昨年度にも行った講義(「災害リハビリテーションと地域リハビリテーション」「災害リハビリテーション支援の実際」)と、演習(REHSUG:大規模災害リハビリテーション支援チーム本部立ち上げゲーム、DREAG:大規模災害リハビリテーション支援ゲーム)に加えて、経時活動記録(クロノロ)を実際にライティングシートに記入する演習を追加しました。

 本研修会は災害リハビリテーションの基礎を学ぶことができる研修として、内容を工夫しながら来年度以降も開催していく予定です。今後も皆様のご参加をお待ちしております。